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    坊っちゃん (おれはここまで考えたら、〜) (取扱ショップ:楽天ブックス)

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      ■青空文庫から『坊っちゃん』を一部抜粋
       おれはここまで考えたら、眠(ねむ)くなったからぐうぐう寝(ね)てしまった。あくる日は思う仔細(しさい)があるから、例刻より早ヤ目に出校して山嵐を待ち受けた。ところがなかなか出て来ない。うらなりが出て来る。漢学の先生が出て来る。野だが出て来る。しまいには赤シャツまで出て来たが山嵐の机の上は白墨(はくぼく)が一本竪(たて)に寝ているだけで閑静(かんせい)なものだ。おれは、控所(ひかえじょ)へはいるや否や返そうと思って、うちを出る時から、湯銭のように手の平へ入れて一銭五厘、学校まで握(にぎ)って来た。おれは膏(あぶら)っ手だから、開けてみると一銭五厘が汗(あせ)をかいている。汗をかいてる銭を返しちゃ、山嵐が何とか云うだろうと思ったから、机の上へ置いてふうふう吹いてまた握った。ところへ赤シャツが来て昨日は失敬、迷惑(めいわく)でしたろうと云ったから、迷惑じゃありません、お蔭で腹が減りましたと答えた。すると赤シャツは山嵐の机の上へ肱(ひじ)を突(つ)いて、あの盤台面(ばんだいづら)をおれの鼻の側面へ持って来たから、何をするかと思ったら、君昨日返りがけに船の中で話した事は、秘密にしてくれたまえ。まだ誰(だれ)にも話しやしますまいねと云った。女のような声を出すだけに心配性な男と見える。話さない事はたしかである。しかしこれから話そうと云う心持ちで、すでに一銭五厘手の平に用意しているくらいだから、ここで赤シャツから口留めをされちゃ、ちと困る。赤シャツも赤シャツだ。山嵐と名を指さないにしろ、あれほど推察の出来る謎(なぞ)をかけておきながら、今さらその謎を解いちゃ迷惑だとは教頭とも思えぬ無責任だ。元来ならおれが山嵐と戦争をはじめて鎬(しのぎ)を削(けず)ってる真中(まんなか)へ出て堂々とおれの肩(かた)を持つべきだ。それでこそ一校の教頭で、赤シャツを着ている主意も立つというもんだ。


      ■『坊っちゃん』などの著作権が切れている作品は青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)でも読むことができます。



      JUGEMテーマ:小説/詩
       

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